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概要

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串間市民病院院長くろきかずお黒木和男健康マメちしき8月頃発売が予想されているのが、プロテアーゼ阻害薬のアスナプレビルとNS5A阻害薬のダクラタスビルの経口2剤併用療法です。両方とも経口薬であり、インターフェロンを使わずに済みます。前回治療無効のI型の高ウイルス量の患者さんに対して約90%の著効率があったということです。副作用がほとんどないため、高齢者の方や、うつ病などの副作用のためにインターフェロンが使えなかった患者さんにも治療が可能になりそうです。ただ、I型の患者さんにしか投与が認められていないため、2型の難治性の患者さんに対して有効な治療法が認められることが望まれますC。型慢性肝炎にかかっているのに気づかない人が多数存在しているものと思われます。心配に思われる方はぜひかかりつけの先生にご相談してください。治療が必要になれば2008年から始まった国の医療費の公的助成制度を利用できることを付け加えておきます。アート)といって副作用が非常に抑えられており、3剤併用であっても2剤併用と同等の副作用しかなく、I型の高ウイルスの患者さんに対して著効率90%以上を見込めるということです。経口2剤治療C型慢性肝炎の治療薬には2種類あります。DAA(Direct‐ActlngAnt・lvirals)といって、直接ウイルス蛋白を標的とする薬剤と、HTA(Host‐TargetedAntlvirals)といってウイルスの感染増殖に必要な宿主因子を標的とする薬剤です。これまで使用されてきた抗ウイルス薬(インターフェロン、リハビリンなど)はすべてHTAでしたので効果に限界がありました。2011年に発売されたプロテアーゼ阻害薬はDAAですので効果が期待できます。DAAに属する薬剤には、そのほかにNS5A阻害薬、NS5Bポリメラーゼ阻害薬などかおり、いずれも高い効果が期待できます。その中で本年は週1回投与で効果のあるペグインターフェロンが発売されリハビリンとの併用が認められるようになりI型に対する著効率も約50%まで上昇しました。これは最長72週間投与しての成績です。患者さんへの負担は非常に大きく途中で脱落する患者さんも多数認められています。プロテアーゼ阻害薬2011年12月からテラプレビル(テラビック)というプロテアーゼ阻害薬が発売されました。ペグインターフェロン十リハビリン十プロテアーゼ阻害薬の3剤併用療法によりI型高ウイルス量の患者さんに対して24週間投与で80%以上の著効率が得られています。ただし皮膚疾患などの副作用が強いため、肝臓専門医がいて皮膚科と連携できる病院でないと処方できないということになっていました。串間市民病院でも12名の患者さんに投与して約80%の著効率が認められています。2013年12月からは第二世代のプロテアーゼ阻害薬が発売されました。シメプレビル(ソブリC型肝炎の感染者は、世界では1億5。000万人いて約35万人が死亡していると言われています。日本には190万から230万人存在しており、潜在的には80万人いると言われています。A型肝炎、B型肝炎が1963年に発見されたのち、20年以上原因不明で非A非B型肝炎と呼ばれていました。1989年、HCV抗体が発見されC型肝炎と名付けられました。1992年にはインターフェロン治療がはじまりましたC。型肝炎ウイルスにはI型と2型があり、日本人ではI型が70%、2型が30%であり、1型の方が効きにくいと言われています。当初はインターフェロン治療の著効率(ウイルスの消失率)は全体で30%で、I型の高ウイルス量の患者さんに限ると5%しか望めませんでした。また週3回の投与が必要で必ず発熱が認められました。2004年にC型慢性肝炎の口経