ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

m21_20120514140203_shiseiyouran

美大を出て彫刻をしていた山下さんは熊本の高田焼きや一勝地焼きで修業したのち、網田焼きでロクロ師として働きました。現在の場所に開窯したのが平成四年。無限窯は、潮風が心地よい日南海岸国定公園の海岸沿いにあります。県内外からさまざまなお客様が無限窯を訪れ、いろいろ複雑な注文をしていかれるそうです。それに応えながらも、山下さんは自分のオリジナリティーは失いたくないと、日々、土と釉薬の研究に勤しんでいます。「人生最後の時に、これが俺の焼き物だ、と言えるような物を作っていきたいですね。それまでは一生が追究ですよ」同じ土でも、薬の塗り方、火の使い方で幾通りもの「けしき」が出来上がる過程を、山下さんは熱心に話してくれました。一年間の感謝を込めて、毎年正月の二日から十日まで初窯開きが行われます。また、いつでも訪れて制作過程を見ることもできます。多くの人たちに、創作陶芸の魅力を知ってほしいのが山下さんの願いです。完成の到達を目指して、追求の日々。人の感情を手や足で表現。山下憲一さん無限窯こうだおうだいっしょうち木彫を初めてその年に出品した作品が宮日総合美術展で入選という経歴の持ち主。木の幹や曲がった太い枝を利用して人間の欲望、悲しみ、よろこび、絶望、希望などを表現しています。日高さんは、工業高校で美術を学びました。卒業してからしばらくはこういう形で表現することは休んでいましたが、自然と人間の関係を深く考えるようになり、木による彫刻に専念するようになりました。宮崎市教育長賞の「希望」は、木のゆがみや伸び具合、曲がりなどが、先端の手や足の表現と一体化し、絶望的な悲しみと、その中から生まれる希望を見事なまでに表現していました。「これからはテーマも変わってくると思いますが、人と自然とがどうかかわっていくのか、自分もその中でそれらをどう表現をしていくのか、そこがこれからの課題ですね」と語っていました。日高重孝さん木彫彫刻家NICHINAN 46