ブックタイトルm21_20120514140203_shiseiyouran
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どこまでも連なる蒼き山は、豊かな日南の資源です。市民が一体となって飫肥杉の利用を考え、魅力を引き出しています。蒼き飫肥杉の山並み?宮崎市田野町から山越えし、北郷に入ると飫肥杉の蒼く美しい山々が目に入ってきます。しかし、この美しい風景は一朝一夕に出来たものではありません。約四百年前、飫肥藩の家臣たちが藩財政の窮乏を救うため、山野に杉を植林したのが始まりとされています。人々はその歴史を受け継ぎ、さらに育成技術を高め、高品質の杉の木を産み出しています。飫肥杉は他の杉の木に比べて格段に優れた特性を持っています。樹脂分が多く水切れが良いこと、節が抜けにくいこと、曲げに強く、強い衝撃を受けても裂けたり折れたりすることが少ないこと、加工がしやすく木肌に光沢があること、シロアリに強いことなどから、昔は造船材に使われ、現在では住宅の内装材、構造材として使用されています。また、その特徴から高次元のプレカット材としても加工されています。更に、出荷する前に木材を人工乾燥させる乾燥機も導入され、短時間で乾燥、出荷が行われています。飫肥杉の利用は年々広がりを見せています。ユニークな利用方法としては、JR九州が平成二十一年十月から特別観光列車「海幸山幸」を運行しています。外装、内装ともに飫肥杉で造られ、木の香りのする安らぎの観光列車として、人気を得ています。他にも、公共施設、校舎、遊歩道の天蓋などに利用され、飫肥杉の魅力が余すところなく発揮されています。市民もまた、環境の面からも大切な杉山を子どもたちに継承していこうと、児童のための緑化運動、木工教室などを開いて、子どもたちに飫肥杉の大切さを教えています。四百年の歴史を誇る飫肥杉の山?NICHINAN 36