ブックタイトルm14_20120704142744_morotuka_k_h2305
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第734号平成23年5.月1目土の中では五月の陽気がポカポカと大地を暖めるころになると、土の中の虫達も次第に地表に上がって来ます。腐葉土が溜まったようなところを掘ってみると、ミミズがニョロニョロと出てきます。大方の人は「ミミズは土を喰うものだ」と思っているらしい。枯れた葉っぱや小枝、腐ったものなどを喰い、その糞が肥沃な土となり植物が育つということになっている。世の中には夫々に専門的な研究をする学者がいるもので、その調べによると十数匹で半年間に一平方m当たり三・八kgの糞粒を出す。一塩にすれば三八kgもの土を動かす大変な耕転作業に貢献していることになる。ミミズは、環形動物を総称するものですが、我々にとっては、やはり釣餌ではないだろうか?又、昔は生薬として用いられたという。そう言えば、入れ薬の箱の中にミミズの絵のついた粉薬があったような気がする。みみずかき蚯蚓書と言えば、とつてもまずい、みみずの這ったような字のことをいい、又、皮ふについた傷跡が、ミミズのように赤みみずく長くなったものを蚯蚓ばれ腫ともいい、土の中にいながらもながく、ながく世の中に出ていることになる。秋の夜、土中でジィジイかぼそい声で鳴く声をミミズが鳴くとも言うらしいが、勿論、ミミズが鳴くはずがなく、あれはケラの鳴き声で、俳界などで季節用語として用いられるものらしい。さて、土の中にいるものはミミズに限らず、土掘りの名人のモグラがいます。モグラはミミズや昆虫を喰う。なんでもモグラの縄張りは三百?九百,mといわれ、十アールにモグラ塚があっても、せいぜい2?3匹しかいないことになる。掘られたトンネルの数を見ると、もう少しいそうに思うが:°o勿論、モグラは普段は地表に出ることはない。見えたわけではいがモグラは原に直射日光が当たると「いちころ」だともいうが…?…ただ、同情するのは満開の桜を見たり、きれいなバラの花やぎれいな娘さんを見ることができないのは残念であろうな?…と思う反面一年の内には、何回かは「この野郎」と思うこともある。畠を耕してきれいに整地し、もう立派な野菜ができたときのことを想像しながら、ていねいに種子を播いて、何日かして、さてもう芽が出ることだと行ってみると、ものの見事に一面掘り起こし、残ったところにわずかに芽を出している。「なんだ!このモグラ野郎1‥」としばしながめているが、モグラにとってはこれが本来の仕事だと思えば「ウーム、お主もなかなかやるなー」と諦めなければならない。ミミズは土を喰うものという無知と浅知恵で、昔まさかということがあったという。戦争中の日本がまだ勝ち戦の時代で満州(今の中国)に兵を駐屯させるための食料を現地で調達しようということになったが、不毛の地で、とても野菜などできる状況のところではないoそこである人達がミミズを入れて先程書いたように土地を改良しようと、何と貨車で送りこんだ。厳寒時には地下十cm以上も凍るというところでミミズとて生きる筈がないのでこの作戦、見事に失敗だったそうだが、この件については門外不出極秘とされたとか。「現実をしっかりとわきまえ、良く現場を知れ」ということになるのでしょうか。