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概要

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巨大津波の記憶遠い昔、私たちの先祖の縄文人は標高30メートル以上の高台に住んでいました。これは、当時の海岸線が現在よりも内陸部に入り込んでいたためと考えられていますが、さきの東日本大震災以来、彼らが巨大な津波の記憶を子や孫に伝えていたためではないかと考える研究者も増えています。また、市内の遺跡の分布状態をみると、平野に降りてきて稲作を営むようになったはずの弥生人たちが、相変わらず高台に住んでいたことがわかります。こうした状況は3~8世紀の古墳時代に入っても変わらず、平野部に人が進出しはじめるのは平安時代以降のことです。それから発生した災害のうち、主なものをあげると下表のようになります。私たちは、今、改めてこうした歴史上の事実から多くのことを学ばなければなりません。歴史は繰り返す宮崎県沖では、今後30年以内に70~80%の確率でマグニチュード7クラスの大地震が起こると予想されています。さらに東海・東南海・南海のプレート型地震が連動して起こると、日向灘でも地震が同時発生する恐れがあり、この場合、断層の長さ=700km(450km)、地震の規模=M9クラス(M9.0)、津波の高さ=5~10メートル(カッコ内数値=東北地方太平洋沖地震)のような巨大地震が起こる可能性も指摘されています。およそ300年前に起こった宝永地震は、日向灘も含めて連動した可能性が高く、さらにそれは300年から400年の周期で繰り返されているという研究成果もあります。何気ない日常を突如襲う大地震。いつ、どこで発生するのか、誰にも予測できません。その時、あなたはどこにいるのでしょう。家、学校、車の中、それとも海岸でしょうか。今回の大震災を教訓に「自分の命は自分で守る」という意識を常に持ち、いつどこで地震にあっても迅速に行動できるよう、日ごろから一人ひとりが考えておくことが何よりも大切です。揺れを感じたら…▼屋内にいるとき大きな揺れが起こると、衝撃や家屋のゆがみにより、ドアが開かなくなることがあります。まずドアや窓を開けて出口を確保しましょう。また、ドアストッパーなどを使って、閉じないように注意しましょう。▼エレベーターに乗っているときすぐに各階のボタンを押して、最初に停止した階で降りましょう。避難の際にエレベーターを使うのは避けましょう。余震で閉じ込められてしまったり、火災発生時に煙の通り道となり非常に危険です。▼車を運転しているときまわりの状況に注意しながら徐々にスピードを落とし、いったん左側に停?日向を襲った地震と津波紀年月日西暦名称・呼称最大震度仁和3・7・30887仁和南海地震―明応7・6・201498明応日向灘地震―天正13・10・151585天正十三年地震―慶長9・12・161605慶長南海地震―寛文2・9・201662外所地震6貞享1・11・161684貞享元年地震―宝永4・10・41707宝永地震7明和6・7・281769明和六年日向灘地震6安政1・11・51854安政南海地震高鍋城破、美々津大浪口伝5明治18・8・121885鹿児島湾地震(弱)明治19・8・101886豊予海峡(弱)明治20・4・291887四国沖~日向灘明治32・11・251899日向灘地震10月に台風の大波被害あり―明治36・10・111903日向灘地震―明治42・11・101909明治四十二年地震―大正2・4・131913日向灘地震―昭和4・5・221929日向灘地震―昭和6・11・21931日向灘地震細島、避難体験者あり―昭和14・3・201939日向灘地震―昭和16・11・191941日向灘地震5昭和21・12・211946昭和南海地震4昭和23・5・91948日向灘地震―昭和36・2・171961日向灘地震5大切な家族のため、そして自分のため。備えの再確認を市文化スポーツ課文化財・文化振興係調べ2011.6