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青木智美さん【profil e】佐土原町生まれ。宮崎女子短期大学を卒業後、4年間幼稚園に勤務。平成12年、結婚を機に都農町へ。獣医師(あおき動物病院院長)の夫、長女(中1)、長男(小4)、二男(6歳)、三男(3歳)の6人家族とチワワ♂。趣味はクラリネット。町教育委員。たわわハートねっと代表。防災士。37歳。日髙邦男さん版画家【profil e】版画を始めて47年。入選・入賞多数。NHK文化センター講師や都農高校美術非常勤講師など指導経験も多い。前文化協会副会長、都農カラオケ愛好会長、大道芸&マジック、将棋三段、日髙歌謡教室師範など活躍の場も広い。趣味はギター、エレクトーン、床屋さん。北新町。73歳。23 2014.1新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。さて、お正月といえば「おとしだま」。子どもが多い私たちにとっては、特に、お年玉を頂く相手方には何だか心苦しく感じてしまうわけですが…子どもたちは、とっても楽しみにしているイベントのひとつです。それは数年前の、まだ次男が3歳の時の出来事でした。お正月は愛媛に帰省したおじいちゃん、おばあちゃんから事前に「お正月の時に子どもたちにあげてね。」とポチ袋にはいったお年玉をあずかったのでした。長女・長男・次男には千円、まだ小さかった三男には100円玉5枚の500円でした。さあ、元旦の朝。主人が子どもたちにひとりずつお年玉をあげます。「はい、これは、おじいちゃんとおばあちゃんからよ。後で電話してお礼を言わんといかんね。」などと言いながら渡しました。子どもたちは早速、お年玉の袋を開けて、中身を確認します。上の二人は「わぁ~!やったぁ~!!」と何に使おうか、貯金しようかなど、色々と話が盛り上がっています。ところが、次男は三男のお年玉と自分のお年玉を見比べて急に不機嫌になってこういったのです。「ぼくのは紙しか入ってない!!!なんで俊ちゃんは5個も入ってて、亮ちゃんのは紙が一枚しか入ってないとやっ!!」と言い出しました。まだまだお金の意味がよく分かってない次男は、お金は値段ではなく、数や重さが多い方がたくさんだというふうに思っていたらしいのです。100円が10個で1000円よ、お姉ちゃんたちも一緒よ、とか色々みんなで説明しても納得せず、最後は泣き出す始末。仕方なく1000円を100円や50円10円と両替して、ポチ袋をパンパンにして改めて「はい、おとしだま。」と渡してやると、その重さに、にんまりと満足していました。正月早々、騒動した我が家。あれから数年たち、次男も今ではお年玉は紙の方がいいみたいです。トホホ…。私は興味を引くものを見るとすぐに飛びつく、いわゆる典型的な衝動買いタイプだ。以前、見知らぬ家電製品店の前を通りかかった時のこと、プーンとおいしそうな匂いに惹かれてフラフラっと店内に入っていくと、今流行のパン焼きホームベーカリーの販売宣伝中にばったり。(以前六万数千円していたのが今回は四万円台に。しかも操作は簡単…)などなど、衝動買いを煽る悪魔のささやきが次々にお腹を空かした私の耳を擽る…「旦那さん、奥様や孫さんがきっとおお喜びされますよ」の一言が躊躇していた私の背中をドーンと押した。その夜、ドヤ顔で箱を開く私に妻が「何これ?幾らしたっね?…で、誰が使うと?」といきなり先制パンチ!(アレッ?こいつはちょっと手強いぞ!)慌てた私は、脇の下の冷汗を拭いながら軌道修正して態勢を立て直すと「お買得の…二万円にして貰った」と、いきなり勝手に半値にして切返した。(どうだ文句あるまい!)勝利を確信した私だったが、「エーッ!?そんなに高いと?あんた二万も出したら、パンが何個買えると思うと?」と来た。(あ~ぁ、女は現実的で夢が無いなァ~)結局「俺のポケットマネーで買ったんだから文句言うな!」と一括して、ひとまず終戦したものの、以来パン作りは私の専任となってしまった。ただうたい文句とは一寸違い(男性からすれば)結構面倒な準備や材料費などもかさみ…さりとて放置すれば(それ見た事か…)と思われそうで、アレコレ悩みながらも週に一~二回のペースで焼く羽目になってしまった。匂いに惹かれて妻が手を伸ばし、「あら!?以外においしいわネ」「だろう?」と少しずつ認めはじめた。やがて「ネ、今日は焼かないと?」と催促したりする始末。(よし、本当は四万円だった事を告白しよう)と我が家の六法全書を開いて時効が成立している事を確認すると、ついにその夜、討入りを決行した!!「エーッ!」と絶句する妻。でも最後は笑い出していた。ただ妻を選んだのだけは衝動買いではありませんので…念のため。