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概要

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今月のテーマ「せんせい、なかなかやせません」都農町国民健康保険病院立野進院長【profile】宮崎市生まれ。昭和49年鹿児島大学医学部卒業後、開学したばかりの宮崎医科大学第一外科に入局。大学病院、古賀病院、藤元病院(都城市)、県立宮崎病院などで勤務。平成9年4月から都農町国民健康保険病院院長。宮崎県国保診療施設連絡協議会副会長。西都児湯メディカルコントロール協議会会長など。趣味は、スポーツ全般(近頃は体がいうことをきかない)、お笑い、音楽何でも。私の外来患者さんは、毎回血圧、脈拍数、体重(時に体温、指先の酸素飽和度)を測ってもらいます。一応の診察の後で体重が話題になると、表題の言葉がよく返ってきます。肥満は糖尿病、高血圧、脳血管障害、虚血性心疾患の重要な危険因子です。肥満の指標に、BMIが使われるのをご存じの方は多いと思います。体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}で計算した値で、体脂肪率と相関するとされています。日本人ではBMI22が標準体重、25以上が肥満、18.5以下が低体重となっています。そしてBMI22付近が、統計上もっとも病気にかかりにくい、死亡率が低いとされてきました。しかしながら最近の研究では、やや太りぎみの方(男23~27、女19~25)がもっとも死亡率が低いという結果が多いようです。肥満は体の動きを悪くし、足腰が弱ると大きな負担となります。また首やのど周りの肥満は、睡眠時無呼吸の原因でもあり、できるだけ減らした方がよいと思われます。ところで、ダイエット方法はさまざまなものが紹介されていますが、圧倒的な決め手がないようです。最近出たある本で「人はなぜ太るか」が検証されています。「たくさん食べるから」「脂っこいものを食べるから」「運動しないから」というのは誤解で、太る直接的な基準となる値は、糖質の摂取量で決まるというものです。糖質の多い食べ物とは、炭水化物、でんぷん質の野菜、果物、お菓子やジュースなどが上げられます。炭水化物が肥満の原因だとするなら、食生活から炭水化物を減らせばいいとなりますが、実行するのはなかなか困難です。炭水化物の多い食品は、私達が主食と呼んでいるものや嗜好品に多いからです。急激な糖質制限は体にもよくありません。しかし、意識して徐々にでも長く続けてみれば、よい結果がついてくるかもしれません。今月のテーマ口腔ケアで健康長寿・食べる楽しみをいつまでも!宮崎県歯科医師会では、平成18年から従来の「8020運動」との相乗効果を期待して、ただ歯を残すだけにとどまらず、さらに真珠の様に輝くきれいな歯を生涯保ち、生き生きと充実した人生を送っていただけるようにと、「お口の健康を維持増進することは、健康寿命を延伸させます」を運動の主旨に「パールリボン運動」を展開中です。高齢者にとって日常生活の楽しみの第一は「食べること」ですね。そのためには口腔機能の維持が欠かせません。(健康な歯や歯茎が必要です)1歯周病で歯がグラグラしたり抜けたりすることが増え、よく噛めなくなる。2口腔を支える顔や首の筋力が低下すると、噛んで飲み込む機能が低下する3唾液量の減少でお口の中が乾燥し細菌の繁殖が増え、義歯の調子も悪くなる。お口の中を清潔に保つ口腔管理(ケア)をきちんとしないと、口腔機能がさらに落ちて食べる量が減り、低栄養状態から全身状態が悪化したり感染症にかかるリスクが高まったりします。口腔疾患は生命を直接脅かす危険が少ないと考えられてきましたが、高齢者の直接死因の第一位は肺炎です。高齢者の肺炎の多くは、お口の中の細菌などを誤って肺に吸い込む誤嚥性肺炎で、その予防には徹底した口腔ケアが最も有効です。(お口から食べれない場合でも、口腔ケアは重要です)お口の状態を元気に保ち、毎日の食事を美味しく!良く噛んで食べることが出来れば、健康で楽しく年齢を重ねていくことが出来ますね。黒木康夫歯科医院黒木康夫院長【profile】宮崎市生まれ。昭和63年3月中町に歯科医院開業。西都児湯歯科医師会副会長。宮崎県歯科医師会常務理事。趣味は、学生時代はワンダーフォーゲルに所属。九州の山々やアルプスの登山暦あり。久住や霧島の山々、もちろん尾鈴山がフィールドです。21 2014.1