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概要

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世名丸子弘篤)が作成した「斎規」を基にして明倫堂に合わない点を多少修正して作成している。「自求録」に掲載されているものは漢文で書かれ、各項ごとに説明が付いているが、次に書き下し文で記し、説明は大意を示すこととする。これによって明倫堂での日常生活の指導目標を知ることができる。近第4編明倫堂学規入学必ず制有り明倫堂に学ぼうとする者は、まず父兄の許しを受け、礼服を着けて師範の家に行き入学を請う。幼年の者は父兄が同伴する。初めて入る者は礼服を着ける。凡そ此に学ぶ者は必ず朔望の儀を厳にす毎月一日(朔)と十五日(望)には早朝に起き、洗面して髪を整え礼服を着け、父兄にあいさつしその許可を受けて師長、親族に回礼し、帰って父兄に報告する。これを朔望の儀という。長昏(朝夕)の令を謹む朝はあいさっして明倫堂に入り、師長を拝して業を受ける。授業が終わると師長の許しを受けて帰宅し、父兄にあいさっする。登校には礼服を着ける。居処必ず恭しく座席は年令順の定席に着く。姿勢を正しくし、足を投げ出したり、もたれたり、あぐらを組んではならぬ。寝るときは年上の者より後から床に着き、床についてからはものを言つてはならぬ。昼寝はしてはならない。歩履必ず正しく歩行は落ち着いて徐やかにし、長者の後から行き闘を踏んではならない。視聴必ず端しくみだらなものを見たり聴いたりしてはならない。言語必ず詰臨む詳しく述べ、肯定否定を確かにし、声色を慎しむ。軽率であってはならぬ。嘘を言つてはならぬ。たわむれを言ったり、騒がしくしてはならぬ。ろう人の批評をしたり駄弁を弄してはならぬ。容貌必ずおごそかに顔色は端正にし、しまりなくしてはならない。おおまかにふるまったり、喜怒の情を表すことは慎まねばならない。衣冠必ず整ふ244服装は地味で目立たず、清潔であること。人目につかぬところでも炎暑のときでも肌を見せてはならぬ。飲食必ず節すおむさぼ飽くことを求め、味を貧つてはならぬ。きまったときに食べ、間食や買い食いはしてはならぬ。佳節や特別なとき以外酒を飲むべきではない。飲めいていんでも三、五杯、七杯を過ごしてはならぬ。大杯を用いたり、酪町してはならない。出入必ず省みる目上の人に呼ばれるか、師長に命ぜられるか、急用以外は外出してはならない。出るときと帰ったときは必ず父兄に報告する。行く先を変更せず、帰る時刻を違えない。読書必ず専一必ず心を正し姿勢を整え、字句を明らかにする。毎回復習し、通読五、七遍、一字もおろそかにしてはならない。一書に習熟しなければほかの書物を読むべきでない。乱読は不可。強記しようと努めない。聖賢の室回以外の無益の文を見るべきではない。{子を写す必ず楢敬草書で書かず、形を傾けてはならぬ。九案必ず整斉