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概要

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世一、経学師範の義は、不徳の私共信導仕り候ては、御家中学術興起仕候様に相成り難き義と存じ奉り候問、学校御造立学料御寄附なさ近れ候上は、道徳全備の賢儒一人御招きなされ度く存じ奉り候。併し当時急に相招かれ候ようなる賢儒有り兼ね候はば、先づ学校御造立学料御寄附なされ、御家中の秀才を御選み、追々京学に御登せ、その失墜学料の内より下され候はば学業成立、行ムベ学校の師乏しからず候ょう相成るべく存じ奉り候。勿論その他学校御修覆、書物調へ用、惣じて諸入費学校料にて間に合ひ候様、学料御寄聞なされたく存じ奉り候。御先代厚く御世話遊ばされ候へば、諸生七、八十人、百人程宛議席へ罷り出候ょう御座候処、その後年々減少仕り候て、唯今にては漸く五、七人、拾二、三人程宛の出席にて、至ての衰微に相成り申候問、此節格別目立ち候程の御世話遊ばされず候ては、奮起仕るまじく存じ奉り候。一、年に長幼有り、位に上下有りて、学術小大の別有り。故に小大の二学分れ申さず候ては叶ひ難く、小学の教え、大学の基本と相成り候義に御座候の問、在々の諸小路もより宜しき所へ数ケ所、小学校御立て、右師範両人宛も仰せ付けられ、手習・素読・諸礼等を教え、小学・家礼等の講書仕り、孝弟忠信礼譲廉恥の道を説き聞かせ、御域内廉の屋敷にも小大の二学御立なされ、小学校にては右同断を教え立て、夫より大学に進んで窮理尽性三綱八自の功夫をなし、修己、治人、治国、平天下の道にも達し候ょう、教導仰せ付けられ度く存じ奉り候。併し、此節一時に左様御備なされ難く御座候第4縞はば、先ず此節は御域内廉の屋敷へ小大の二学御立遊ばされ、在々諸小路の学校は漸々と御立なされ候ても然るべく存じ奉り候。一、経学の義は、各我身持行跡の慎を以て本として、己を責めて人を谷めざるの学故、往々窮屈なる事と存じ、最初より好候て学び候者は少く御座侯問、各勝手に御任かせなされ候ては、学び候者少く御座候問、御上より、御家中諸土の子弟一統に、学校へ罷り出で経すき学仕り候様、其他農家の者も、山茂隙には在々の学校へ罷り出で相学び候ょう仰せ付けられたく存じ奉り候。右妄言申上候段恐れ入り存じ奉り候えども、此節御家中経学師範仰せ付けられ候故、及ばずながら御家中学術奮起仕り候様にと存じ奉り、恐れをも顧みず申上候。御時節柄御物入多き折節には御座候へども、人材教育の儀は、御家中風俗の盛衰、国家の治乱に預り候大切の儀に御座候の問、格別の思召を以て学校御造立学料御寄附なされたく存じ奉り候。以上。238千手八太郎(自求録、上)誠意あふるる人材養成のための学校建設の進言であった。ハ月十七日四明倫堂の創立この進言に種茂はいたく動かされ、直ちに学校費用二O人扶持(約三六石)を定め、学校建設担当役人を次のように任命した。家老稽古大都合用人稽古仲都合総奉行物頭稽古改役物頭勘定奉行講書師範手塚甚五左衛門吉言手塚忠太左衛門吉達丹左衛門照房弾右衛門直貞諸安鈴木河辺坂田字平次十郎兵衛士口恵八太郎財津同千手輿欽